アラビアン=ナイト
平塚武二 文
小学館, 1965
お話じょうずなシャーラザッド
(12)アラジンのランプ
PP169-178
2.お姫さまがいるご殿
P174
〔場面1〕
1.アラジン (小学館版は青年)が
ランプの大男に
食べ物を持ってくるように命じる。
大男が持ってきた食べ物が盗品であれば
間接正犯が成り立つ。
〔刑法上では以下の法律が適合される〕
第三十九章 盗品等に関する罪
(盗品譲受け等)
第二百五十六条 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の拘禁刑に処する。
2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の拘禁刑及び五十万円以下の罰金に処する。
そして アラジンは大男に
「この町で一番賑やかな場所に」
一番賑やかな場所: 現在の感覚で言うと 駅前等が考えられるので土地価格の高いところである。
そういうところは 住宅や商店やビルが立ち並んでいるので そこに 住宅地を構えることは難しいと想定できる。
既存の建物があるのであれば それを壊してまで 建てなければならない。
当然に下記のような問題も考えられる。
(不動産侵奪)
第二百三十五条の二 他人の不動産を侵奪した者は、十年以下の拘禁刑に処する。
(建造物等損壊及び同致死傷)
第二百六十条 他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の拘禁刑に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
不動産を大男が脅して盗っていたなら
(強盗)
第二百三十六条 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期拘禁刑に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
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