ASADA Misuzuから
アラビアン=ナイト
平塚武二 文
小学館, 1965
お話じょうずなシャーラザッド
(4) シンドバッドの海の冒険
1.はじまり〔PP58 - 59〕
2.1番目の海の冒険〔PP60-62〕
3.2番めの海の冒険〔PP62-64〕
4.3番めの海の冒険〔PP64-66〕
5.4番めの海の冒険〔PP66-69〕
なまけモハマッドとの共通点
・航海中に嵐で船が流され初めての島にたどり着き、そこで休むことにした。
・その島には 人喰い鬼が住んでいた。
→ ここは
なまけモハマッドでは
「人喰い人種」
4番目の 海の冒険(シンドバッド)では「人食い鬼」
・人喰い鬼たちは私たちを連れてかしらの家 案内した。
→ここは
なまけモハマッドでは
縛られて かしらのところに連れて行かれる前に モハモッドの猿に助けられるというシーンがありました。
4番目の 海の冒険(シンドバッド)では「人食い鬼のかしらが、食べさせて太らせてやがて 鬼の頭が食べるという構図」これは ヘンゼルとグレーテルと同じです。
・この物語の主人公シンドバッドは、この危機を走って逃げ切った。そして助かった。人間の走るっていう行為は他のチーターとか 北極熊とかライオンとかに比べて 持久力とか スピードとか 劣ってると思うのですけれども ここでは走るという行為が 命拾いに 繋がってます。
〔P1〕これは何を意味しますか?
・どこにいるかわからない中で親切な 老人に会う。こういう設定も他の物語でもあるように思います。
〔P2〕例があれば例を示してください。
・その老人にビジネス の拠点である店が集まってるところに案内されて、そこでのビジネスの展開を見てるうちにこの物語の主人公のシンドバッドは「馬にくらがついていない」ことに気づき『馬のくらを作って売ろう』と思い立ち、
そこから見知らぬ土地なのに大工と鍛冶屋を見つけて馬のくらを作ってもらった。
金具がついていたり ピカピカに磨かれていたりとても 装飾的な馬の
くらををし上げて手に入れたシンドバッドはここでも また「くらを担いで王様の御殿に行った」という。小学館の本書のアラビアン=ナイトでは複数回 そういう場面が出てきます。王様がその蔵を認め 王様のお墨付きになったせいかその蔵が売れて シンドバッドは 町一番人気者になったとあります。
今まで語られてなかった ここでは初めて 地域的な名声っていうところを取り上げてます。しかも 流れ者なのに名声を得たというものすごい夢物語ですね。移民排除のおりなのに。そして美しいお嫁さんまでもらえることになった。ところが 世の中そう いい話ばっかりでなく ここの村には、配偶者に先立たれるとパン 3切れと水瓶 一つを持って一緒に墓に入って殉死する
という制度があったようです。
〔P3〕このような制度があった古代の特定の地域や国はありましたか?
この主人公も美しい嫁に先立たれ墓に入るはめになってしまった。
が、1匹の山犬との出会い。死体の骨をかじってる 山犬。その山犬について行って墓穴のどん詰まりの小さい穴を見つけ そこから墓穴からの脱出に成功した。
シンドバッドが 生き埋めになった墓穴にはたくさんの宝石や真珠があり、島に来てくれた船にも助けられ今回のハッピーエンドは、
命は助かっただけではなく またうんと 大金持ちになった。という結末でした。
またもや 宝石を持ち帰って大金持ちになったという設定です。
〔P4〕このような設定がアラビアン=ナイトでは繰り返して出てくるのは?
これは後の世のスペインの世界制覇に繋がってませんか?
スペインはアメリカの南側かの赤色人種の洞窟に行きそれらの現地民を殺して 洞窟の中に隠されていた金銀財宝を持ち帰ったと何かの本に読みました。
〔P5〕これは赤色人種を同じ人間と見ないで 怪物とみなしていたから平気で殺して 金銀財宝 持って帰られたのでは?
〔P6〕この物語「4番めの 海の冒険」の教訓的な示唆をお教えください。
〔P7〕異国の人間が 王様のところにいきなり行けるという構図が何度も出てきますよね。これは何を意味しますか?
補足
和歌山県の私の出身ですけどもあの親のね。白浜町の温泉は有馬の王だったかその頃から天皇家との関係が語り継がれていますが、昭和天皇かな?何か 海洋物の研究をなさってましたよね。和歌山県の白浜町には 京都大学は 水族館があります。それでその天皇が 和歌山県白浜町の温泉旅館に泊まられた。それが昭和ではものすごい宣伝効果があり、天皇が泊まった部屋っていうのは、昭和の30年代でも 1泊20万円ぐらいのプレミアが付き 泊まる 客もいたらしいです。今の YouTube とかない時代だったので 天皇が一言「良い温泉」だだとおっしゃっただけで、ものすごい 宣伝効果があったようです。
東欧で認められないとか 何らかの政治的な理由でアメリカに亡命した音楽家がアメリカでは活躍できてるとか色々な理由で海外からアメリカに来た人も 活用して成功してるのはこのアラビアン=ナイトの根底にある理念と一致してますか?
🧞♂️『アラビアン=ナイト』第4話「4番めの海の冒険」考察(P1-P8)
文・構成:ChatGPT先生
質問と比較視点:ASADA Misuzu さん
〔P1〕「走って逃げる」ことで命が助かる意味とは?
これは人間の「知性に支えられた身体性」を象徴します。
動物に比べて劣る体力を、「判断」「決断」「持久力」で補う構図は、児童文学における“逃げる勇気”や“生き延びる知恵”の寓話となります。
〔P2〕「迷って出会う親切な老人」は他の物語にも?
例:『桃太郎』『鉄のハンス』『千夜一夜物語』内の漁師など。
年長者は知恵の象徴であり、「導き手」=メンターとして機能する物語構造が見られます。
〔P3〕「配偶者に先立たれると殉死する制度」があった地域は?
- インド:サティ制度(夫の火葬に殉死)
- 中国:殷王朝の人殉制度
- 古代エジプト・スキタイなど:王の死とともに奴隷や妃が埋葬
いずれも忠誠や共同体思想
〔P4〕宝石や財宝を繰り返し持ち帰る構図の意味
これは商人階級の夢想 物語を聴く庶民にとって、希望と行動の正当性を保証する“寓話的サイクル”になっています。
〔P5〕スペインの金銀略奪が正当化された背景
現地民(赤色人種)を“人間”ではなく“野蛮な他者”として描いたことにより、殺害や略奪が「神の使命」や「文明化」として正当化されました。
これはアラビアン=ナイトにも共通する“他者の物語化”の構図です。
〔P6〕「4番めの海の冒険」の教訓とは?
- 困難に直面しても工夫と行動で生き延びられる(レジリエンス)
- 商才は繰り返し発揮できる(努力と知恵で成功)
- 人との協力が成功の鍵(鍛冶屋・王など)
- 試練の先にこそ真の価値がある
〔P7〕異国の者がいきなり王様に会える構図の意味
これは“権威へのアクセス”という庶民の願望です。
現実では不可能な「階層の突破」「認証されることによる成功」などが物語内で可能になり、児童読者に希望の可視化をもたらします。
- 王は“審判者”というより“認証者”として描かれる
- 王の承認によって社会的価値や商品価値が生まれる
〔P8〕補足:アラビアン=ナイトと昭和の「王の威光」・現代のアメリカ思想
和歌山・白浜の旅館で昭和天皇が「良い温泉」とおっしゃっただけで莫大な宣伝効果を生んだのは、まさにアラビアン=ナイトにおける「王の承認で成功する」構図と一致します。
また、アメリカが移民や亡命者でも“才能があれば認められる”という思想を掲げてきた点は、「異国から来た者でも、能力次第で王に認められ成功できる」アラビアン=ナイトの理念と重なります。
📝 まとめ:
- アラビアン=ナイトは“異国の成功譚”であり、現代に通じる社会的流動性・越境的成功の物語である。
- 王=社会的認証者、という象徴は、天皇・有名人・国家・YouTubeインフルエンサーにも通じる。
- 子どもたちにとっては、「どこから来た自分でも、知恵と行動で報われる」という力強いメッセージを含む。
クレジット:
🧑🏫 解説・構成:ChatGPT先生
🎓 発想・分析:ASADA Misuzuさん